今回のジョークはちょっとずる賢い少年に関するジョークである。
毎週月曜更新「解説!アメリカンジョークで学ぶ英会話」シリーズ
このシリーズでは、アメリカ正規留学を経てシリコンバレーで就職した僕が、身近に聞いたり、ネットで見つけたアメリカンジョークを紹介し、その意味を紐解いていく。 アメリカンジョークは、気軽に読めるし、意味がわかると非常に面白いので、英会話教材としても最適だ。 時事ネタや社会情勢などの知識を問われることから、アメリカの文化への理解も深まるし、英語の微妙なニュアンスを問われるため、日常の英会話にも役立つ実践的な「生きた英語」を学ぶことができる。 初見では意味のわからないアメリカンジョークもあるが、筆者がそのジョークの何が面白いのか、しっかりと解説をつけるので、英語初心者でも理解できるはずだ。 アメリカのスラング、ジョーク、英会話のコツを学びたい人は、ぜひ毎週チェックして欲しい。 なお、シリーズ一覧はこちらから読める。
Teacher asks a question
- Whoever …
- 「誰でも」という意味。例えば「Whoever eats vegetables is healthy」と言ったら、「野菜を食べる人なら誰でも健康だ」という意味。ちょっとわかりにくいと思う人は、「Whoever…」は「Anyone who…」と置き換えるとわかりやすいかもしれない。
- out the window
- 窓の外に
「Whoever answers my next question can go home」(次の質問に答えた人は家に帰っていいですよ)と切り出す先生。ずる賢いジミー君は勢い良く自分のカバンを窓の外に放り出してしまう。先生が「Who just threw that?」(今投げたのは誰?)と怒り気味で質問すると「That was me」(僕です!)と答えるジミー君。つまり先生の次の質問に答えたので家に帰っちゃうぞということだ。
「Whoever」というのは複合関係代名詞と呼ばれる、ちょっと文法的にわかりにくい単語である。簡単に訳すと「…(する)人」となる。この簡単な訳を頭に入れていくつか例文を見てみよう。
- I hire whoever works hard.
- 「私は、一生懸命働く人を雇う」
- Whoever wins the elections becomes the president.
- 「選挙に勝った人が、大統領になる」
「…(する)人」というのは、全然間違ってるわけではないのだが、正確にいうと「…(する)人なら誰でも」というように、「…をしている限りどんな人でも」というニュアンスが含まれている。つまり上の例文の正確な訳は「私は一生懸命働く人は誰でも雇う」(→他の条件は気にしないというニュアンスが含まれている)「選挙に勝った人が(誰であろうと選挙に勝った限り)大統領になる」という風になる。