リスニングが超伸びる英語アニメ&ドラマまとめ!TOEFL&TOEIC満点の秘訣!

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皆さんは英語のリスニングを、どのように勉強&練習しているだろうか?
リスニング用の参考書やCD教材を購入して、全く興味のないニュース等の音声をひたすら繰り返し聞いていないだろうか?
このような訓練方法は、根気よく続ければ意義があるが、多くの人は長続きしないだろう。

大学3年生の時にTOEICで満点を取得し、さらについ先日にはTOEFL iBTのリスニングでも満点を納めた僕のリスニング力強化の秘訣は、アメリカのアニメとドラマを好きなだけ見ることだ。

必要なのは基礎中の基礎と、圧倒的な量

就活や転職等で多くの人が受験するであろうTOEICや、アメリカ留学には必須のTOEFL iBTなど、多くの英語の試験には、リスニングセクションが存在し、高得点を取るにはリスニングを鍛えることが不可欠だ。
しかし、日本にいながら英語のリスニング能力を鍛えるのは容易ではない。

その理由は、どれだけ英語を勉強していても、実際の英語に触れる機会がほとんどないからだ。
単語や文法がわかっていても、ニュースや映画に出てくるアメリカ人の言っていることを、殆ど聞き取れずにショックを受けたことがある人も多いのではないか。

ちなみにこの記事では、実際に英語に触れる量を増やすことに重点をおいているが、理論が不要といっているわけではない。
英語の基礎的な力を身につけていなければ、せっかく大量の実践をしまくっても、身につけられる能力が半減してしまうだろう。

この記事で紹介するアニメやドラマを見まくることで、大幅なスコアアップが望めるのはおそらく次のような人だろう。
(もちろん、ここまでの力を身につけていない人でも、「大幅」ではないかもしれないが、一定の効果はあるはずだ。)

ちなみにこの4点を(しっかりやり込んで)達成するだけでも、TOEICで900点に到達することは可能だと思われる。
アニメやドラマによるリスニングの大量演習が効くのは、どちらかというとTOEICより遥かに難易度の高いTOEFL iBTのリスニングセクションだ。

まずは、カートゥーンネットワークとディズニーチャンネルの作品を、英語で半年死ぬほど頻繁に見ていたら、他に大した勉強をしていないのにTOEFL iBTのリスニングで満点を取れてしまった僕の体験談を紹介する。

AmazonとNetflixで約半年アニメを見まくったらTOEFL満点に

きっかけは、休日に暇でアメリカのドラマを視聴していた際、Netflixで「英語音声」「英語字幕」を選択できることに気づいたことだった。

例えば、Netflixの人気ドラマシリーズである「ストレンジャーシングス(Stranger Things)」は、1話が50分で、全8話だ。
英語音声に英語字幕をつけて、1シーズンを一気見すれば、大体7時間弱分ものTranscript付きのリスニング教材をやり込んだのと同じ効果が得られるのではないか・・・?と気づいてしまったのだ。

しかも、仮に聞き取れない部分があったとしても、ストーリーに夢中であれば、聞き取れなかった箇所を巻き戻して聞き直すのも全く苦痛ではない。

普通のリスニング教材を7時間分買ってきて、聞き取れない部分を潰しながらやり遂げるのが、どれだけ苦しいことか想像してほしい。
一般に、リスニング教材に付属のCDには、せいぜい1時間分の音声しか入っていない。
それを7冊買ってきて、必死こいて聞き通し、理解できなかった箇所は聞き直し・・・。
精神力が凄まじく強くなければ、それだけの苦行を成し遂げることができる人は少ないだろう。

それが、アメリカ人も楽しめるほどにストーリーが練られている生の英語教材を、わずか月々980円を払うだけで、無限に見続けることができるのである。
これを利用しない手はないだろう。

アメリカのアニメ・ドラマを使って英語リスニングを鍛えるメリットをまとめると、次のようになるだろう。

  • 何よりストーリーが面白く、続けるのが苦痛ではない
  • リスニング専門教材を買うより圧倒的に安上がり
  • NetflixやAmazon Videoのアプリなら巻き戻しが簡単
  • 英語音声+英語字幕で見れば初心者でもリスニング初心者も無理なくついていける

そして、実際アメリカのアニメとドラマにハマってしまった僕は、続々と休日に全シーズン一気見を繰り返し、アニメとドラマを合わせて数百時間分ものリスニングを行うことができた。
視聴方法としては、Netflixと、アメリカのAmazon Videoで購入した作品を、ひたすらiPadで見ていくというものだった。
※アメリカのAmazonでのアニメの購入方法は、この記事の末尾で紹介する。

ポイントは、英語音声+英語字幕で見ていくということで、聞き逃したらすぐ巻き戻し、その部分の音声がちゃんと聞き取れるまで字幕を見ながら繰り返すところ。
高度なジョークなど、頑張っても聞き取れないところは、諦めて聞き流してもいい。
少なくとも、ストーリーをちゃんと理解して付いていくことが大切だ。

これを終えて、試しにTOEFL iBTテストを受けて見たところ、リスニングのスコアが5点アップし、30点満点を取ることができてしまった。
リスニングに関しては、アニメとドラマを見る以外に何もしていないので、その効果は絶大であることが分かるはずだ。

リスニングの伸びに悩んでいる人は、ぜひこの記事で紹介する作品を見てみてほしい。

作品のリスニング難易度を見極めるのが重要

アメリカのアニメ・ドラマによるリスニングトレーニングを行う場合、作品によっては、英語が難しすぎる場合があるので注意が必要だ。

例えば大人向けのブラックジョークが満載の作品だと、会話が聞き取れるかどうか以上に、スラングや背景知識がないと全く何を言っているか分からない場合がある。
また、SF系の作品などで専門用語ばかりが登場するものだと、単語を調べながらストーリーについていくのが苦痛になってしまうだろう。

この点からすると、アニメの方が子ども対象で作られていることもあり、平易な会話が多いので、英語リスニングの第一歩としてふさわしい。
また、ドラマを見る場合は、政治や科学をテーマにした高度な作品より、日常を描いたコメディ作品の方が良いだろう。

以下では、僕が実際にこれまで全話見てきたアメリカのアニメやドラマの中で、とりわけオススメできる作品を、難易度順に紹介していく。
できれば最初の方に紹介する作品から順に見ていくのがオススメだ。

とはいえ、何よりも重要なのは、自分がその作品にハマって、見るのが止まらなくなることなので、自分の好きな作品を見つけることを優先してもいいだろう。
以下の作品たちは、いずれも僕が面白いと感じた作品ばかりなので、その点からもオススメできるリストではある。

リスニング力を伸ばすオススメ米国アニメ・ドラマリスト!

「Steven Universe」(Cartoon Network, 2013〜放送中)

まずは、初心者から中級者まで、幅広くオススメできるカートゥーンネットワークのアニメ作品「スティーブン・ユニバース」から。
不思議な力を持つ「Gem(ジェム)」である母親と、人間の父親の間に生まれたスティーブンが主人公の、SF・ハートフルストーリーと言ったところだ。

カルト的人気を誇るアニメ「アドベンチャー・タイム」の演出家であった鬼才レベッカ・シュガーによる、カートゥーンネットワーク史上初の女性監督作品だ。

ジェム達は、宝石をコアとする(ほぼ不死身の)生命体で、あらゆる科学技術に優れ、地球をコロニーにするため、太古の昔に地球に降り立った。
スティーブンの母親のローズは、ジェムでありながらも地球とそこにある生命を愛するようになり、反逆者となって、Homeworld(故郷)のジェム達と戦い、勝利を収めた。
その際の反逆者のグループが、この作品の中心となる「Cristal Gems(クリスタル・ジェムズ)」である。

Homeworldとの戦争から何年も経って、ローズと人間のグレッグが出会い産まれたのがスティーブンだ。
しかし、おへそにローズの宝石を引き継いだスティーブンが産まれる代わりに、ローズはこの世から消えてしまう。

スティーブンは、反逆者のジェムを引き継ぐ自分が原因で地球が狙われる現実や、反逆者である母は本当に優しい人物だったのかという疑問、会った事のない母への想いなどを抱えながら葛藤する。
地球を奪還するためにHomeworldから度々訪れる敵と戦いながら、スティーブンとCristal Gemsが成長していく。

子ども向けアニメとは思えない深遠なストーリーが何よりの魅力である。

英語のレベルとしても、それほど高くなく、登場人物達の喋り方も聞き取りやすいと言えるだろう。
難解な専門用語も出てこないので、純粋に英語の会話文を聞きとるトレーニングができるはずだ。

シーズン1は「いかにもカートゥーン」というテンション高めのテイストだが、回が進むにつれて、度々ホロリと泣かせてくれる。
監督のレベッカ・シュガー氏は、どこか切ないストーリーを、さりげなく突っ込んでくる才能が素晴らしい。
さらに音楽の才能もあるようで、彼女が作った劇中歌もとても味わい深いので、ぜひ翻訳ではなく英語のママで聞いてほしい。

大人だけでも、子供と一緒に観ても、楽しめるはずだ。

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「Gravity Falls」(Disney, 2014)

こちらも初心者から中級者まで広くお勧めでき、ストーリーも超絶面白いミステリー作品だ。
12才の双子の兄妹であるディッパーとメイベルが、夏休み中にスタン大叔父さんの住むグラビティフォールズという田舎で過ごすことになり、そこで様々な謎に遭遇していく物語。

スタンは、「MYSTERY SHACK」という屋敷で、怪奇現象を謳うデタラメな品々を展示し、旅行客からぼったくっている人物だ。
双子の兄妹は、「MYSTERY SHACK」を嫌々手伝いながらグラビティフォールズで暮らしているうちに、本当の怪奇現象に次々と遭遇し、この地に隠れた真実が眠っているのではと疑い出す。

切れ者の兄ディッパーと、おとぼけの妹メイベルのドタバタ劇の中から、徐々にグラビティフォールズの秘密、MYSTERY SHACKの秘密、スタン大叔父さんの秘密が浮かび上がってくる。

どんでん返しが何度もあるミステリー性の高い作品のため、見ていて何度もアッと言わされる。
この面白さをぜひ伝えたいところだが、ここであらすじを書きすぎてしまうと、ネタバレになってしまうため書かないでおこう。

ミステリーやSF、作品中に散りばめられたちょっとした謎かけ要素が好きな人には、ぜひ見てもらいたい作品だ。
また、謎だけでなく、心温まるストーリーばかりで、自分の幼い頃の兄弟や友達との関係を思い出し、大人をノスタルジーに引き込んでくれることも魅力だ。

英語のレベルとしては、リスニング教材としてはこれ以上に適切な作品はないのではないかと思えるほどちょうど良い。
兄弟や友達の間で使われる日常の表現を中心に、それほど難解な単語は登場せず、純粋に会話表現のリスニングトレーニングに集中できるだろう。

シーズン2迄というちょうどいい長さで完結しており、しかも謎かけが多いので、一回見通しても飽きずに繰り返し見ることができるだろう。
リスニングを強化するには、繰り返しが大切であり、グラビティフォールズをシャドウィングしてしまっても良いかもしれない。

Shout! Factory
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「Over the Garden Wall」(Cartoon Network, 2014)

カートゥーンネットワークのミニシリーズで、全話合わせても110分と映画一本分程度の作品である。
以上で紹介した作品とは打って変わって、完全に大人向けの良質なアニメーションといった印象だ。作中の音楽も20世紀初期を思わせる拘りの曲ばかりで、アニメだけでなく、劇中歌も見応えがある。
アメリカでは非常に高く評価され、2015年にはエミー賞の大賞を受賞している。

可愛い兄弟が旅する物語のように見えるが、どこかアンティークな雰囲気や、不気味な雰囲気が漂うダークファンタジーとなっている。
暗い森に迷い込み地獄を旅することになったダンテを描く”インフェルノ”(神曲 地獄編)と多くの共通性が見られ、現代の童話として非常に完成度が高い。

物語は、兄Wirtと、弟Gregが、知らないうちに「Unknown」と呼ばれる森に迷い込むところから始まる。
第1話から最終話まで、家に帰る方法を見つけることを目的に、兄弟がUnknownを旅していく。

木からオイルを絞り出す不気味な男Woodsmanや、言葉を喋る青い鳥Beatriceと出会い、道を尋ねるために村や家を探しながら、兄弟は森の深みへと足を踏み入れていく。
そして、Woodsmanによれば、この森には邪悪な”Beast”が彷徨っているという。

兄弟はそもそもどこへ行こうとしていたのか、Unknownの秘密は、Beastの正体は、そして兄弟は家に帰ることができるのか。
コメディ要素はあまりないが、非常に味わい深い作品だ。

英語のレベルとしてはそれほど高くなく、初心者〜中級者にオススメできる難易度になっている。
また、公式Facebookページで動画が全話無料で公開されているので、気軽に見ることができる。
ただし、それでは字幕を見ることができないため、DVD等を購入した方が良いだろう。

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「Adventure Time」(Cartoon Network, 2010〜放送中)

近年のカートゥーンネットワークの代表作中の代表作と言える、米国やアジアでもの凄い人気を誇るシリーズである。
これまで300話近くが放送されており、アドベンチャータイムだけでもリスニングの演習量をかなり確保することができる。
残念ながら2018年で最終シーズンを迎えるとされており、終了が惜しまれている。

「Great Mushroom War」と呼ばれる核戦争で人類が滅亡してから約千年後の地球の「ウー大陸」が舞台。魔法が復活した世界であり、不思議なキャラクターが多数登場するどこかシュールなアニメ作品だ。
ウー大陸で唯一の人の子フィンと、魔法で体が自由に変形する犬ジェイクの二人が、数々のアドベンチャーに繰り出していく。

最大の魅力は、何と言ってもぶっ飛んだギャグの連発だ。
シーズン1だけを見ると、完全に頭がおかしいスタッフが作ったとしか思えない意味不明感・世紀末感が漂いつつ、なぜか引き込まれていく自分がいる。

フィンとジェイクの仲の良さにほっこりしつつ、ところどころに突然登場する謎(作中随所に出てくる文明の跡、フィン以外に人間がいない理由、フィンとジェイクの出生の秘密、主要キャラクターたちの隠された過去・・・)に心を鷲掴みにされてしまい、再生ボタンを押す手を止められなくなってしまう。

なお、後半のシーズンに、この作品の多くの謎に迫る重要なエピソードが集中している。
既にアドベンチャータイムを知っている人でも、後半を見ていくと、全く違う印象を持つようになるだろう。後半は大人が楽しめる内容になっていると思う。
特に、通常のシーズンと並行する形で放送された3つのミニシリーズ(Stakes, Islands, Elements)は、それぞれ視聴者が特に気になる謎に迫る内容で、かなり面白い。

英語リスニングの難易度としては、中級者向けと言えるだろう。
会話自体は平易なものだが、ギャグとしてやたら難解なセリフが入ってきたり、作品特有の表現や形容が多かったりと、英語を知らないせいで聞き取れないのか、そもそも意味不明というギャグなのか、判別できないことがあるのだ。
登場する英単語も、度々知らない単語が登場するだろう。

Steven UniverseやGravity Fallsを見て、アニメやドラマでの英語リスニングに慣れてきたら見始めるのがオススメだ。
全てのセリフの意味を理解しようとすると時間がかかってしまうので、Adventure Timeについては適度な諦めを持ちながら視聴することをオススメする。

なお、本作品の英語版を見た後に、翻訳版を見ると、ストーリー上重要と思われるセリフも、ちょっと意味が変わってしまう形で訳されていたりと、「英語を見ているからこそ分かる感」を味わうことができるだろう。

松竹ホームビデオ
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「Star vs. the Forces of Evil」(Disney, 2015〜放送中)

ディズニーチャンネルで今まさに放送中のアニメで、以上で紹介してきた作品が完結しているか、かなり話数が進んでいるのに対し、まだまだ展開途中の新規作品と言える。

別次元に存在する魔法の王国「ミューニ」の女王継承権を持つお姫様Star Butterflyを主人公とするコメディ&ミステリーといったところ。

ミューニのプリンセスは、一定の年齢になると母である女王から魔法の杖を引き継ぐことになっている。
Starは、母Moonから杖を引き継ぐが、そのお転婆さを心配した両親から、地球への留学を命じられてしまう。
Starは、ホームステイ先で暮らす同い年の男の子Marcoと共に、杖を狙って地球を訪れるモンスターと戦ったり、様々な次元を旅したりして、徐々に自らの使命や、代々の女王の秘密に迫っていく。

ディズニーらしい少年少女の色恋や、憎めないモンスター達とのドタバタ劇もありつつ、真に強大な敵の存在や、女王Moonが王国を守った過去、過去に邪悪として封印された謎の女王など、少しずつストーリーが深みを増していくのが魅力である。

英語としてはそれほど難解ではなく、初心者から中級者までオススメできる。

まだまだ序盤であるため、これからどれ程面白くなっていくか未知数ではあるが、Steven UniverseやGravity Fallsでカートゥーンが好きになったものの、次に見る作品がなくなってしまった・・・という人に是非オススメしておきたい。

Disney Press
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「Rick and Morty」(Adult Swim, 2013〜放送中)

カートゥーンネットワークの大人向け放送枠のAdult Swimで放送されているブラックジョーク満載の作品。Netflixでも視聴が可能である。
アメリカではまさにカルト的な人気を誇っており、放送ギリギリな超ブラックなジョーク、下ネタ、グロテスクな描写で一杯にも関わらず、批評家やレビューサイトによって非常に高い評価を受けている。

バックトゥーザ・フューチャーのパロディが発端であり、マッドサイエンティストでアル中の祖父リックと、孫モーティが、次元を移動することのできるポータルガンを使って様々な冒険に行く物語だ。
リックは天才で、ありとあらゆる発明品を生み出すことができるが、地球全体に誤ってウイルスをばら撒くといったトラブルも度々起き、モーティと共にその次元の家族を全員見捨て、別次元の自分達を殺害することで入れ替わったりと、正に狂気に満ちた作品である。

作品中のユーモアは非常にレベルが高く、グロテスクな描写が苦手でなければ、めちゃくちゃ面白いことは間違いない。
また、狂いきったストーリーの中にも、時折モーティーが哲学的なセリフを述べるなど、知的な好奇心をくすぐる仕掛けがあるように思われる。
この作品の根底には、どれほど家庭が崩壊しても、どれほど狂った状況に巻き込まれても、宇宙規模で見れば微小な出来事に過ぎないという諦観のような感情が常に流れている。

英語のレベルは、非常に難易度が高い上級者向けと言えるだろう。
そもそも早口であるし、スラングや悪口が大量に飛び交い、また元ネタや背景を知らないと理解できないジョークも連発される。
ただし、こういったジョークに満ちた作品は、日本語に訳されるとその魅力が殆ど失われてしまうことから、この作品のファンにとっては、あえて頑張って英語で見ることは十分見返りがあると言えるだろう。

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「Stranger Things」(Netflix, 2016)

Netflixオリジナルシリーズのドラマ作品。シーズン1の公開後高い人気を誇り、シーズン2が制作されたほか、早くもシーズン3の制作が決定している。
ジャンルとしてはSFホラー作品と呼ばれているが、ただビックリさせるだけの露骨なホラー感ではなく、ストーリーが非常に練られており、ミステリーやサスペンスと言った方が相応しいだろう。

舞台は過去にほとんど重大事件が起きたこともないような田舎町ホーキンス。
仲良しの12歳の少年4人組のうちの一人、ウィルが、皆でボードゲームDungeons & Dragonsを遊んだ後の帰り道で失踪してしまう。
少年たちは、失踪したウィルを探して森を歩くうちに、腕に刺青を入れられた謎の少女エルに出会う。

物語は、仲良しの少年グループと、謎の少女エルが、ウィルを探して試行錯誤をし続けることが中心になっている。
エルの過去や、失踪現場近くのホーキンス国立研究所の謎、少年たちがD&Dのデモゴルゴンに例えた謎の怪物の存在、ウィルが閉じ込められているという裏側の世界”The Upside Down”の秘密が、徐々に解き明かされて行く。

ところどころに80年代を思わせるオマージュが登場し、前提知識がない人はもちろん、SF映画ファンも楽しませてくれるだろう。
一度見始めたら続きが気になって止まらなくなってしまうことは間違いない。
特にシーズン1の完成度は極めて高いので、ぜひシーズン1だけでも通しで観て欲しい。

英語の難易度としては、やはりアニメよりは高いと言え、中級者以上にオススメしたい。
ただ基本は少年たちのやりとりが中心になるため、そこまで難しい単語が登場しまくるわけではない。

「Breaking Bad」(AMC, 2008-2013)

アメリカとカナダで放送された超人気テレビシリーズだが、Netflixで全話視聴することが可能である。
高校の化学教師ウォルター・ホワイトが、自らの肺がんを治療するための医療費を稼ぐべく麻薬の製造を始め、数々のトラブルに巻き込まれて行く物語だ。

犯罪や麻薬とは縁遠い世界で暮らしていたウォルターだが、その地頭の良さと、大学時代に結晶学を専門としていた知識から、極めて質の高い覚醒剤の生成に成功し、販売網を拡大して行く。
麻薬界の怪物に成長して行くウォルターと、その過程での家族関係の悪化、密売組織との抗争など、スリリングな展開が目白押しだ。

エミー賞やゴールデングローブ賞といった各種アワードを総なめにしており、そのストーリー生の高さから非常に高い評価を受けている。

化学用語や薬品名が頻繁に登場するため、英語のリスニングトレーニングに用いる場合には中級者〜上級者向けと言えるだろう。
とは言え、登場人物たちの喋り方などは、そこまで聞き取る難易度が高いというわけでもないため、コメディタッチの作品より、シリアスな作品の方が好きという人には、ぜひオススメしておきたい。

他にもオススメの作品は多数・・・

この記事では、特に日本でそれほど情報が出回らないアメリカのアニメ作品を中心に、8作品を紹介してきた。
アニメよりドラマが好みという人は、過去に本ブログで米国で働くヒデノリくんが書いた以下の記事が参考になるだろう。

やはり何より重要なのは、自分がその作品に興味を持てるか、見るのが止まらなくなるほどハマることができるかである。
難易度が自分に合っているけれど、退屈でしょうがない作品を頑張って観ても、退屈なリスニング教材をやるのと変わらず、すぐに観るのを止めてしまい、効果が出ずに終わってしまうだろう。
多少自分の能力を超えているとしても、とにかく楽しくてしょうがない作品を見るのが良いだろう。

実際、僕の場合は、生まれて初めて英語音声+英語字幕で全シリーズ通して視聴したのは、若干難易度高めのNetflixのストレンジャー・シングスであった。
その後、アドベンチャータイムにハマり、スティーブンユニバースにハマり、という感じで、どんどんアメリカのアニメ・ドラマの虜になっていった結果今がある。

何も、最初からリスニング能力を鍛えることを目的に、あくまでトレーニング・修行として興味のない作品を難易度順に見てきたわけではないのだ。

アニメが好みの人はアニメから、ドラマが好みの人はドラマから着手し、ハマれる作品が見つかったら大量に視聴して行けばいい。
この方法のメリットは、休日に一日中アニメやドラマを見て楽しんでいても、「あくまで英語リスニングの強化のため」という言い訳が自分に使えることだ。
だらだら時間を無駄に過ごすよりは、楽しみながら英語を鍛えることで、勉強の合間に怠けてしまう罪悪感からも解放されるだろう。

オススメの英語アニメ・ドラマの購入方法

ここまで作品を紹介してきたが、これらをどうやって視聴すれば良いかが問題となる。
特にアニメ作品については、日本ではDVDも発売されておらず、またNetflixやHuluといった定額ストリーミングサービスにも、残念ながらCartoon NetworkやDisneyの作品が上がってくることは少ない。

ここでオススメしたいのが、アメリカのAmazon.comで、Amazon Videoの動画を購入してしまうという方法だ。
これだと、一般的なアニメの1シーズンが20ドル以下で購入でき、DVDを買うよりもはるかに安上がりだ。

ただし、日本からこれを実現する場合、購入方法と視聴方法に工夫が必要になる。

まず、購入方法は、以下のMP3をアメリカのアマゾンで買う方法を紹介した記事と同じように、2つのアカウントを作ってギフトカードを介するという方法が必要になる。

次に、視聴する際には、アメリカからアクセスしていることにするため、アメリカのVPNを刺してAmazon Videoのサイトやアプリにアクセスする必要がある(PCでもタブレットでもスマホでも同様)。

オススメは、Hot Spot Shieldなどの有料で速度の安定したVPNサービスを購入してしまい、それをAmazon Video視聴に用いるという方法だ(私はこの画像の通りHot Spot Shieldを使っている)。
有料のVPNサービスは、一生涯使えるプランでも15,000円ほどだったりするので、日本でDVDを購入する高額さを考えれば、むしろこちらの方が安上がりだろう。

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