イヤホンで音楽を聴くのに疲れたので、唐突にBluetoothスピーカーを買ってみた。
ワイヤレス接続で使用できるスピーカーやイヤホンは様々あるが、卓上に置けて、かつ容易に持ち歩ける小型のBluetoothスピーカーは、各社から製品が発売され、数万円する高級モデルもあるような一大ジャンルとなっている。
デスク上で使用するのはもちろん、充電式になっているため、スマホやパソコンと一緒に持ち歩いて、屋外で音楽を流すといった用途で人気が高い。
有名どころで言えば、価格コムのランキングで不動の1位を維持し、各種ランキングで常連となっている「Bose SoundLink Mini II」などがある。
Boseのこのモデルは実に30,000円近くの価格で販売されており、タバコ2箱分程度のサイズのスピーカーにしては、驚くほど高価だ。
しかし、そのサイズからは考えられないほどの重低音・高音質が高く評価され、人気を博している。
そんなワイヤレスポータブルBluetoothスピーカーのジャンルで、ソニーが販売する機種が、今日紹介するSONY SRS-X33である。
初めてBluetoothスピーカーを購入した私が、その使い心地をレビューする。
Bluetoothスピーカー3機種をざっと比較
Bluetoothスピーカーには、まさにピンからキリまで存在し、数千円で買えるものから数万円かかるものまで様々だ。
そこで、簡単な比較の参考とすべく、比較的知名度・評価が高いBluetoothスピーカーの機種を3つ紹介する。
部屋中を持ち歩き、ちょっとした外出や旅行にも連れて行けるサイズで、数千〜数万まで、価格帯も別れるように選んだ。
Bluetoothスピーカーの代表選手「Bose SoundLink Mini II」
- 価格:27,000円(記事執筆時のAmazon価格)
- サイズ:幅180×高51×奥59mm
- 重量:約670g
- 連続再生:10時間
主要な評価としては、何よりもこのサイズからは考えられない重低音の豊かな響きが各所で賞賛されている。BOSEサウンドのファンも、これぞBOSEサウンドと唸るほどのクオリティだという。
2015年の価格.comのプロダクトアワード大賞を受賞し、各音楽雑誌等でも取り上げられる、ワイヤレスポータブルスピーカーの世界では代表的な商品だ。
しかし、大きなデメリットはその価格で、卓上用・持ち歩く用の小型スピーカーに27,000円を出せるかどうか、というのが悩ましいところだ。
BOSEにガチンコ勝負を挑む「SONY SRS-X33」
- 価格:14,000円(記事執筆時のAmazon価格)
- サイズ:幅185×高60×奥59mm
- 重量:約730g
- 連続再生:12時間
BOSEのSoundLink Miniを意識しているとしか思えないSONYの競合商品が、このSRS-X33である。
サイズはほぼBOSEのSoundLink Mini IIと一緒で、こちらもこのサイズにしては重低音の響きが素晴らしい。
ネット上の評価では、BOSEの方がより低音が響く印象で、一方SONYは中高音域の抜けが良くクリアな音を楽しめると言われている。
何より、十分にクオリティが高いBluetoothスピーカーを、BOSEの半額近い価格で提供するというコストパフォーマンスの高さが魅力である。
コスパの高さが魅力「Amazonベーシック ポータブルBluetoothスピーカー」
- 価格:4,980円(記事執筆時のAmazon価格)
- サイズ:幅184×高60×奥71mm
- 重量:約522g
- 連続再生:15時間
5千円で手に入る手頃なBluetoothスピーカーとして、アメリカのAmazon.com、日本のAmazon.jpで一定の評価を得ているのが、こちらのAmazonベーシックのBluetoothスピーカーだ。
大音量にすれば音割れしてしまうが、普通に聴けるバランスの良い音が出ると言われている。
3機種の中でも最も軽量で、かつ価格もかなり手頃に入手できるため、”ポータブル”スピーカーという商品ジャンルの本来想定された使用法である、ガンガン持ち歩いて屋外で使いまくる、という用途には、これが最も合っているのではないかと思われる。
この辺りは、どこまで低音の響きにこだわるのか、自宅のメインスピーカーとして使用するのか、どの程度屋外に持ち出す予定なのかなど、総合的に考えて自分にあった商品を選ぶしかない。
私がSONY SRS-X33を購入した理由
今回は、主に上記3機種をチェックして、結局SONYのSRS-X33を選択した。
理由としては、以下の4点があげられる。
- 自宅のメインスピーカーとして使用したいため、音質は良いものがいい
- アパートで大音量・重低音を響かせる勇気はないので、BOSEサウンドに特にこだわりはない
- 小〜中音量でも、クリアに音楽を楽しみたい
- キッチンや枕元に持って行く程度で、屋外使用は予定していない
これらのことを勘案すると、BOSEやAmazonベーシックのBluetoothスピーカーと比べても、SONYのSRS-X33が最適な選択なように思われた。
SRS-X33は超コンパクト!でも重低音はすごい
考えてみれば、中学生の時にソニーのウォークマンを使っていたものの、いつからかiPodに乗り換え、今日では身の回りにほとんどSONY商品がなくなってしまった。
今回購入したSONY SRS-X33は、私にとってはかなり久しぶりのソニー商品である。
パッケージは極めてシンプルで、SRS-X33の大体のサイズ感もこれで把握できる。
マニュアル等を除く同梱物は、以下の3点だ。
写真上から、SRS-X33本体、コンセントにUSBを接続するためのソニーロゴ入りのアダプター、Micro USBケーブルだ。
文句を言うとすれば、Micro-USBケーブルがあまりにも短いということだ。スマートフォンなどに使用しているMicro USBをそのままSRS-X33にも使えるため特に問題はないが、付属ケーブルがもう少し長ければ、そのまま使って充電できたのだが・・・
本体は非常に小さく、実物を見ることなくネットで購入した私にとっては、「えっこんなに小さいの!?」と驚きであった。
この記事冒頭の写真のように、片手に乗っかってしまうほどのサイズで、モニターの下に配置しても殆ど存在を意識しないようなコンパクトさである。
これだけサイズが小さいと、さぞちゃっちい音がするのではないか・・・と思ってしまうところだが、実際に音を鳴らしてみるとびっくりするほど高音質で、重低音の響きもすごい。
ある程度音量を上げていくと、机や床にズンズンくるほどで、大音量にすれば7畳の部屋全体に大きく音楽が響き渡った。
あまりに音が出るので、アパートで夜間に使用することが多い私は、殆ど音量を出せず、逆に勿体ないほどである。
とはいえ、ある程度小音量でもクリアに聞こえるので、さすがSONYさんといったところか。
Bluetoothでのペアリングは非常に簡単で、パソコンやスマホ側からBluetoothでSRS-X33との表示をクリックするだけである。
また、ある一台とペアリングされた状態の時に、SRS-X33本体のペアリングボタンを長押しすれば、すぐに接続を解除して、他の端末とのペアリングを行うことも出来る。
私は、所有しているMac Book Air、iPhone、iPad、Androidスマートフォンを全て一回ペアリングしておき、好きなように切り替えて使っている。
キッチンで料理をしている時には、スマホとSRS-X33を持って行って音楽を流しながら作業をして、パソコンデスクに戻ったらパソコンとSRS-X33を接続してパソコンから音楽を流す・・・といった使い方も可能だ。
もちろん、パソコンから音楽を流しっぱなしにして、スピーカーだけをあちこち持ち歩くことも可能なので、利便性は非常に高い。
使いやすさ、音楽を持ち歩けるという感覚、そして音質と、いいことづくめのBluetoothスピーカーであると思う。Bluetoothスピーカーの購入を検討中の人は、BOSEだけでなく、ぜひSONYのSRS-X33も選択肢に入れてみてはどうか。