アメリカンジョークから、アメリカの文化や、日常英会話を学んでいくのがこのシリーズだ。
今回は、著名な小説のタイトルにまつわるジョークが複数登場する。
毎週月曜更新「解説!アメリカンジョークで学ぶ英会話」シリーズ
このシリーズでは、アメリカ正規留学を経てシリコンバレーで就職した僕が、身近に聞いたり、ネットで見つけたアメリカンジョークを紹介し、その意味を紐解いていく。
アメリカンジョークは、気軽に読めるし、意味がわかると非常に面白いので、英会話教材としても最適だ。
時事ネタや社会情勢などの知識を問われることから、アメリカの文化への理解も深まるし、英語の微妙なニュアンスを問われるため、日常の英会話にも役立つ実践的な「生きた英語」を学ぶことができる。
初見では意味のわからないアメリカンジョークもあるが、筆者がそのジョークの何が面白いのか、しっかりと解説をつけるので、英語初心者でも理解できるはずだ。
アメリカのスラング、ジョーク、英会話のコツを学びたい人は、ぜひ毎週チェックして欲しい。
なお、シリーズ一覧はこちらから読める。
1984
- 1984
- ジョージ・オーウェルによる小説のタイトル。「Big borther」というコンセプトはこの本から来ている。アメリカでは一般的に検閲など過度に管理を強めようとする政府などの体制を批判するときに使われる。村上春樹の「1Q84」はこの本と関連している。
- work
- 一般的には「仕事をする」という意味で知られているが、ここでは「作品」という意味で使われている。
- literature
- 文学
- should
- 「すべき」という意味の助動詞
- force
- 強制する
「1984は素晴らしい文学の作品だ。全ての子供達は読むことを強制させられるべきだ。」というジョーク。過剰に管理を行う体制を批判するときに出てくる「1984」を「強制的に読ませるべきだ」というのは矛盾している、というジョーク。
このようにアメリカではアメリカ人なら誰でも知ってることが会話にでてくることがあり、それらはまとめて「pop culture references」と呼ばれている。(特に有名芸能人やテレビ番組など)
例えば、日本では「あの人は明石家サンマみたいにおしゃべりだ」といえばほとんどの日本人が理解できるように、「言語とは直接関係ないが、日本人なら誰でも知っている」知識は会話にも出てくることがある。それらを知っておくと英会話や洋画を見るときの手助けになるはずだ。以下に「アメリカ人なら誰でも知ってる知識」の代表的なものを以下にまとめてみた。
- Catch 22
- これまた小説のタイトル。一般的には、ジレンマを表すときに使われる。この小説に出てくる「精神をやられて狂ってしまったものは自ら申請することで除隊できるが、自分が狂ってると認識できるということは精神がやられていない証なので、どうやっても除隊できない」というパラドキシカルな軍規から、パラドキシカルな状況を表す時に「catch-22」ということがある。
- We’re not in Kansas anymore.
- オズの魔法使いというタイトルで日本でも有名な「The Wizard of Oz」。主人公たちはカンザス州にいたのだが、魔法の国オズに運ばれてしまった時のセリフが、「We’re not in Kansas anymore」。何か普段と違う変わった状況に置かれてしまった時に出てくるフレーズ。
- スターウォーズのヨーダ
- スターウォーズのヨーダは非常に独特な喋り方をすることで有名で、文の構造がめちゃくちゃなのである。例えば、「When you look at the dark side, careful you must be. 」このように一般的には「You must be careful」というのだが、「careful you must be」と順序が変わっている。テレビなどで、誰かが変な声で単語の順番をめちゃくちゃ喋り出したら、ヨーダのモノマネにちがいない。