英語のリスニング力をアップさせるためには、いろいろな方法があるが、そのうち筆者が最も効果を感じたのは、海外ドラマである。
今では、ネイティブの友人と出かけても英語で困ることが殆どないほどに、リスニング力、会話力ともに上達した。
学生時代に海外ドラマで英語を勉強し始めたのだが、数年ドラマでの英語学習を続けるうちに、海外ドラマを英語の勉強に活かすにはいくつかコツがあることがわかってきた。
今回は、ドラマでの英語学習を経て現在はアメリカで就職している筆者が、海外ドラマを英語学習に活用するコツと、英語学習者に最も効果的だと思うドラマをいくつか紹介していきたい。
海外ドラマで効果が出るのはある程度リスニング力がついてから
実は筆者が初めて海外ドラマを英語学習に取り入れたのは、高校生の時である。ERという救急病院のドラマを借りてきてみたのだが、リスニング力と語彙力があまりにも足りなくて、数カ月やったがほとんど効果はなかったように感じられる。話自体はすごく面白かったので、それはそれでよかったのだが。。。
二回目の挑戦は留学三年目である。
少しずつ英語には慣れてきたけれど、英語が母国語の友達と話すときや特にネイティブだけのグループに入っていった時は全くわからないという状態が続いていた頃に始めた。
それ以来ネイティブとの会話への抵抗感が圧倒的に減り、今ではネイティブの友達と一緒に遊びに行っても英語で困ることがほとんどなくなるまでリスニング力が上達した。
海外ドラマ勉強法の基本は好きなものをたくさんみて、耳を自然に英語に慣らしていくということであると筆者は考えるので、以下のようなことを考えながら選んでほしい。
英語学習のための海外ドラマを選ぶ4つのポイント!
英語の勉強のためとはいえ、好きな海外ドラマを選ぶ!
「○○の勉強しようと思ってたけど、疲れたからテレビ見ちゃおうかな。。。」なんてことは、誰しも必ずあるはずだ。
海外ドラマ勉強法の素晴らしいところは、だらだらテレビを普段見ている感覚で自然と英語が勉強できてしまうところである。
だからこそ、教材に使う海外ドラマは好きでないと効果が半減してしまう。
つまり、仕事帰りに疲れた時や、だらだらしたい休日でも、「他にやることないし、Friendsでもみるか」となれば最高なのである。
英語リスニングのためには映画よりドラマ!
筆者は、英語学習としてドラマは映画よりも優れていると考える。
まず、映画は普通2時間くらいで終わってしまう。その点、ドラマはどんなに短くても10時間位はあるのは普通だ。
人気シリーズなら、その何倍もあることはざらだ。それだけ長いと登場人物のしゃべり方に耳が慣れてきて、だんだん聞き取りやすくなってくる。
また、ドラマは一話は1時間未満であることが多い。そうすると、話がよくわからなくても、次のエピソードではある程度話が変わることが多いのでついていきやすいという面もある。
できるだけ会話が多いものを選ぼう!
ドラマの中にはアクションシーンばかりで、会話の量が少ないものがある。
またアクション系は、爆発音などの騒音に紛れて聞き取りにくいことも多い。
もちろん、少しでも会話があれば、練習にはなるのだが、もし可能だったら会話が多めのドラマを選ぶように心がけるのがいい。
わかりやすいものを選ぼう!
どれだけ英語が得意な人でも、初めて海外ドラマを見るときは、会話のスピードや多様な会話表現、文化の違いにつまずいてしまうはずだ。
そのため、前のエピソードをしっかり理解していないと次の話がわからないようなストーリーを楽しむタイプのドラマはあまりおすすめできない。
日本のドラマで言うと、「ごくせん」はどのエピソードから見ても比較的楽しめるが、「半沢直樹」などは第一話からちゃんと見てストーリーを理解していないと難しい。
もちろん最終的には楽しめるのかどうかが一番大事なので、好きだったらいいのだが、ストーリーがややこしいと全くついていけずに飽きちゃうこともあるので、注意しよう。
海外ドラマでリスニング力を鍛える!3つのコツ
細かいところは気にしない!
100%を理解しようとすると膨大な時間を各々のエピソードに費やす必要が出てくる。
それよりは、時々聞き取れたりするけど、時々話の流れが見えなくなる感じでもいいからとりあえずどんどん見ていくのが重要である。
全く聞き取れなくて、全く話の流れがわからないのだったら、おそらくそのドラマは将来英語力がアップした時に再挑戦することにして他のドラマに移るのが良いだろう。
ドラマによっては、スラングの量が異常に多かったり、アクセントがきつかったりして、上級者向けのもあるので注意が必要だ。
必ず英語字幕で見る!
英語字幕で見ると、英会話は特に高度な文法を使ってないことがわかるはずだ。
また単語もそこまでわかりにくくない。
むしろ会話表現の多さ、会話のスピードに最初はつまずく人が多いのではないだろうか。
しかしこれもずっとやってれば慣れてくるはずだ。
ドラマを大量に見ていくと、必ずよく見る単語、表現などが出て来る。
それらが気になり始めたらその時に辞書で調べれば、記憶にも定着するはずだ。
2周してリスニング力の伸びを実感!
これは好みにもよるだろうが、数シーズンを一気に戻らずに見たあとに、シーズン1に戻ってもう一度最初からスタートしてほしい。必ず最初に見た時より聞き取れるようになっているはずだ。
僕のおすすめの見方は最初の2、3シーズンを見終わったら最初に戻り、シーズン5くらいまで終わったらまた最初に戻ってみる、というものである。
筆者の場合本当に気に入ったドラマは最終的に5周近くすることもある。毎回見るたびに、新しい発見が必ずあるので、それが楽しくて何度も見てしまう。
英語リスニング力向上にオススメなドラマ!〜入門編〜
誰が見ても面白く、ストーリーも英語もわかりやすいドラマを3つ紹介したい。この記事で紹介するドラマは基本的にコメディ系統である。
筆者がお笑い番組を見るのが昔から好きだったというのもあるが、思わずクスクスと笑ってしまうようなドタバタ劇は気を張らずに誰でもリラックスして長時間見れるのではないかと思う。
超定番シットコム「Friends」
ニューヨークに住む若者6人が、仕事で壁にぶつかったり、恋をしたりする日常を面白おかしく描いたコメディである。
各々のエピソードは20分程度と短く、非常にわかりやすくコンパクトにまとまっている。
超人気番組で、10シーズンでトータルで236話あるので、量も申し分ない。
1994年に始まり2004年に終わったため、アメリカの若い人に言わせると若干古いドラマなのだが、出演者は全員比較的ゆっくりわかりやすくしゃべってくれて、また表現も複雑なものが少ないため、初心者におすすめだ。
超面白いオフィスコメディ「The Office(アメリカ版)」
アメリカの人気コメディアンSteve Carellが主演を務めたコメディの金字塔。
「Mockumentary」と呼ばれるちょっと変わったタイプのドラマで、コピー用紙などを専門に扱う商社のちょっとお馬鹿なScranton地域マネージャーMichael Scott率いる支店の日常をドキュメンタリー風にまとめたものになっている。
Michaelが様々なドジを繰り返す中、変人Dwightが火に油を注ぐのは何度見ても面白い。
1話22分、9シーズンでトータル201エピソードある。これも比較的出演者ははっきりしゃべっているためわかりやすい。
舞台が会社なので、ビジネス英語も時折行き交うため、仕事で英語を使いたい人には、おすすめだ。
ちょっと早口でも楽しい「How I Met Your Mother(HIMYM)」
Friendsと同じような設定なのだが、HIMYMは主人公Ted Mosbyが大きくなってきた子供に、自分がどうやって奥さんに出会ったのか、つまり「How I met your mother」を伝えるというコンセプトで話が展開していく。
筆者が数年前に海外ドラマを使って勉強をし始めた時に使った第一号で、何回も繰り返し見た思い出のドラマだ。
このドラマで一番強烈なのは、Barney Stinsonという、常にスーツを着ている遊び人で、シリーズを通じてあの手この手で女の子をナンパしていくシーンが、馬鹿っぽいが面白い。
1話が22分、全部で208話と量に申し分ない。最初の2つとくらべると、若干しゃべるスピードが早く、表現も少しだけ複雑な時もあるが、それでも初めて見ても十分に楽しめる内容となっている。
日本ではマイナーでもオススメ「New Girl」
Friends, How I Met Your Motherと似たタイプの設定のドラマ。主人公Jessicaが、同居していた恋人と別れて、男3人のルームメートと一緒に暮らすドタバタ系コメディだ。
今まで紹介したドラマで最も新しく、まだ完結しておらずシーズン6が今年中にでも放送されると噂されている。
Jessicaが仕事や恋愛で様々な壁にぶつかりながらも頑張る姿が若い女性の共感を呼び、様々な賞にノミネートされているが、男性が見ても十分に楽しめる内容となっている。
個人的には、New Girlは若干HIMYMよりも少し会話が早く感じられた。FriendsとHIMYMはともに舞台がニューヨークなのだが、New Girlはロサンゼルスが舞台である。
英語リスニング力向上にオススメなドラマ!〜上級編〜
非常に面白いのだが、会話が早かったり、表現が難しかったり、内容がコアだったりして、初めての海外ドラマとしておすすめは出来ないが、将来的にぜひぜひ試してもらいたいドラマを紹介する。
イギリス英語を学ぶ「The IT Crowd」
ここまでこの記事で紹介してきたのは全てアメリカの作品であったが、こちらはイギリスのドラマ。
とある企業のオタク二人だけのIT部門に、普通(?)の女の子が加わり3人で色々なおバカをするコメディ。
筆者はアメリカにずっと住んでいるので、初めてこれを見た時はアクセントの違いに非常に戸惑ったが、内容は非常に面白い。
ストーリーに見応えあり!「Mixology」
アメリカの変わったタイプのコメディ。とある日のとあるバーを設定として、その夜バーにいた10人のお客の人生が交錯して、少しずつみんなの人生が変わっていくという話。
1シーズンしかなく、性質上ストーリーが少しややこしいが、非常に見応えのある作品だ。
日本でもメジャーな「Desperate Housewives」
日本ではデスパレーとな妻たちというタイトルで販売されており、「デスパ」などの通称で聞いたことがある人もいるのではないか?
郊外に住む奥様たちが色々なトラブルに巻き込まれていくという話である。
コメディー要素もあるが、バリバリのコメディではない。
個人的にはあまり全体としてぴんとこない内容だったので、番外編にいれたが、比較的はっきりと喋ってるので、内容が気になる人はぜひ一度は見てもらいたい。
Netflixオリジナルで超見応えあり「Orange Is the New Black」
この中で最も英語力が必要とされるドラマだ。
Netflixオリジナルシリーズで、30代の女性Piperが裁判で有罪になってしまい、刑務所に入れられてしまいそこで生き延びていくという(若干コメディ要素もあるが)割としっかりした人間ドラマである。
このドラマの面白いところは、登場人物のほとんどは見るからにガラが悪いのに、主人公のPiperだけ普通のおとなしい、きれいめな女の子であるというギャップである。
英語力が必要とされる理由は、スラングの多さ、様々なアクセント(黒人系、ヒスパニック系、ロシア系など)が飛び交う会話を理解するのは至難の業だからである。
おすすめの視聴方法はストリーミングサービス
海外からDVDを取り寄せたりするのも手段の一つだが、海外のDVDは日本のDVDプレーヤーで再生できなかったりしたりする。
そこで便利なのが、HuluやNetflixに代表されるストリーミングサービスである。
いつでもどこでも再生でき、今まで見たところを覚えてくれたりするので、非常に便利だ。
また基本的にいくら見ても定額な場合が多いので、お財布にも優しい。毎月千円ほどだったら、普通の英語参考書を細々買うよりも実は安かったりする。
Netflixが何かわからない人は、以下の記事を参考に。
海外ドラマとその見方のコツを紹介してきたが、気になった作品はあっただろうか?この記事を参考に海外ドラマで楽しく英語を勉強してもらえたら幸いである。
こんばんは!
今は日本の通信制大学に通っているのですが、アメリカでエンジニアとして働きたく、だけど裕福でもないのでアメリカの通信制大学に編入してCSの学位を取ろうと考えてます。前から英語が好きでhello talkで知り合った人とLINEで毎日テキストしたり、Netflix で海外ドラマ見てます。編入するにあたり、TOEFLのスコアが必要で最低61点でした。その大学は毎週課題が送られて、掲示板でクラスメイトとdiscussion するので、スピーキングとリスニングが鍛えられません。将来アメリカで働きたいのにそれは汚点です。なので、その2つは日本であげていくしかないと思いました。今はとりあえずTOEFLで61点以上を取らなくてはいけなく、3ヶ月猛勉強すれば61点は可能でしょうか?